市場で勝てない製品からは撤退する

私にとって最も大変だったのは、社員に「市場で勝てない製品からは撤退する」という考えを浸透させることでした。社員からすると「あと５年あればいい製品ができる」とか「仕事を奪わないでください」などと反論するものです。
-----------------------ルイス・ガースナー　米ＩＢＭ前会長兼ＣＥＯ（最高経営責任者）、米カーライル・グループ上級顧問

　自分の仕事ががなくなるとなれば、誰しもがマイナス方向の感情をいだいてしまうのではないでしょうか？経営者は、撤退の決断を迅速、明確に下さなければなりません。しかし、その一方で新たに経営資源を集中するところに雇用を生み出せるようにすべきです。もちろん、社員も相応のものを自分で得るように動かねければなりませんが。

　リストラだけの固定費削減は、ダメですね。生産が少なくなったら、人を減らし、多くなったら増やす。それは、人的資源があることが大前提。人口の減少とともに、直に生産人口が足りなくなる。実際に、現在の日本の漁業は外国人労働者なしでは成り立たない。

今は労働者は確保できるが、遠からず移民にすら振り向いてもらえない国となってしまう可能性もある。

　人が調整弁どころか、絶対的に不足する時代が視界に入ってきている。そのようなのとき、現在の体質ではどうしようもなくなる。

　現在、政治もカネやマニフェストの公約、予算というわかりやすい目前のことばかりが騒がれる。もしかしたら裏で動いているかもしれないが、移民、雇用どれにしても国民の実生活に密接に関係している。議論を始め、提起すべきではないだろうか？そして、自分たちも一時的な報道だけでない、先のことにも意識を向けるような動きを見せる時ではないでしょうか？

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